社内SE・IT人材が採用できない中小企業の5つの解決策 ― 人材不足でもIT体制は作れる

「社内SEを採用したいが、応募が来ない」「求人を出しても年収が大手に負けてしまう」「やっと採用できても半年で辞めてしまった」。

中小企業のIT人材不足は深刻です。IPA(情報処理推進機構)のDX白書によれば、DXに取り組む企業のうちIT人材が「大幅に不足」と回答した割合は中小企業で約5割に達しています。大手企業との採用競争に加え、そもそもIT人材の絶対数が足りていないため、正社員採用だけに頼る戦略は中小企業には不利です。

この記事では、正社員採用にこだわらないIT体制の作り方を5つの選択肢で比較します。

なぜ中小企業はIT人材を採用できないのか

中小企業のIT人材採用が難しい理由は3つあります。

年収のギャップ。ITエンジニアの平均年収は約500〜700万円(経験者)ですが、中小企業がこの水準を出すのは簡単ではありません。大手企業やスタートアップが高年収で人材を囲い込む中、中小企業は採用市場で後手に回りがちです。

キャリアパスの不在。中小企業の情シスは「ひとり情シス」になるケースが大半で、上司もチームメンバーもいません。技術的な成長機会が限られるため、キャリア志向の強いエンジニアは避ける傾向があります。

業務範囲の広さ。中小企業の情シスはネットワーク、サーバー、セキュリティ、ヘルプデスク、業務システム、ベンダー管理まで1人で担当することが求められます。これだけの範囲をカバーできるジェネラリストは市場にそう多くありません。

5つの解決策を比較する

IT人材不足を解消するための選択肢は、正社員採用だけではありません。以下の5つの方法を、コスト、スピード、安定性の観点で比較します。

1. 情シスアウトソーシング(IT運用代行)

IT運用の全部または一部を外部の専門チームに委託する方法です。ヘルプデスク、アカウント管理、セキュリティ監視、ネットワーク管理などを月額固定で代行します。

月額目安: 18〜60万円(対応範囲による)

メリット: チーム体制で属人化リスクがない。正社員1名の年収より低コスト。すぐに開始できる。退職リスクがない。

デメリット: 社内の業務を深く理解するまでに時間がかかる場合がある。物理的な作業(配線工事、機器設置)は別途対応が必要な場合がある。

こんな企業に最適: IT専任者がいない(ゼロ情シス)、またはひとり情シスの負荷を下げたい企業。

詳しくは情シスアウトソーシングとは?をご覧ください。

2. 正社員の採用

IT専任者を正社員として雇用する方法です。自社の業務を深く理解した人材を長期的に確保できます。

年間コスト: 500〜800万円(年収+社会保険+採用コスト)

メリット: 社内の業務理解が深まる。即座に対応可能。社内調整がスムーズ。

デメリット: 採用に3〜6か月以上かかる。採用コストが高い(エージェント利用で年収の30〜35%)。退職リスクがある(ひとり情シスの離職率は高い)。1名では全領域をカバーしきれない。

こんな企業に最適: IT投資に年間800万円以上の予算があり、ITを経営の中核に据えたい企業。

コスト比較の詳細はIT担当を採用するか外注するか ― コスト比較シミュレーションで解説しています。

3. SES(システムエンジニアリングサービス)

外部のSES企業からエンジニアを常駐派遣してもらう方法です。必要なスキルセットを指定して人材を確保できます。

月額目安: 60〜100万円(スキルレベルによる)

メリット: 即座に人材を確保できる。スキルを指定できる。契約期間を柔軟に設定可能。

デメリット: 人月単価が高い。人材の当たり外れがある。自社のナレッジが蓄積されにくい。契約終了時にノウハウが流出する。

こんな企業に最適: 一時的にIT人材が必要なプロジェクト(IT統合、システム移行など)。

4. 副業・フリーランス人材の活用

副業人材やフリーランスのITエンジニアに、週数時間〜数日の稼働で業務を依頼する方法です。

月額目安: 10〜40万円(稼働時間による)

メリット: 正社員採用より低コスト。高スキル人材が見つかる場合がある。柔軟な稼働調整が可能。

デメリット: 稼働時間が限られるため、緊急対応が難しい。品質のばらつきが大きい。マネジメントコストがかかる。突然の契約終了リスク。

こんな企業に最適: 特定の専門スキル(セキュリティ監査、ネットワーク設計など)がピンポイントで必要な場合。

5. ハイブリッド型(社内担当+外部サービス)

社内にIT担当者(専任でなくてもよい)を1名置き、日常運用の大部分をアウトソーシングで補完する方法です。もっとも現実的で推奨される選択肢です。

月額目安: 社内担当の人件費+アウトソーシング18〜35万円

メリット: 社内の窓口が明確。日常運用は外部がカバーするため、社内担当者はIT戦略やベンダー管理に集中できる。属人化リスクを最小化。

デメリット: 社内担当者のITリテラシーが低い場合、外部チームとのコミュニケーションに工夫が必要。

こんな企業に最適: 現在ひとり情シスで、守りのITはアウトソーシングし、攻めのITに社内リソースを振りたい企業。

解決策の選び方

選択は企業の状況によって異なりますが、以下のフローチャートが参考になります。

IT専任者がゼロの場合: まず情シスアウトソーシングで基盤を整え、将来的に正社員採用を検討。

ひとり情シスが疲弊している場合: ハイブリッド型(ヘルプデスクとセキュリティ運用をアウトソーシング)で負荷を分散。

大規模プロジェクト(M&A後のIT統合など)がある場合: プロジェクト型でSESまたはアウトソーシングを活用し、完了後は月額運用に移行。

特定スキルだけが足りない場合: 副業・フリーランスをピンポイントで活用。

まとめ

中小企業のIT人材不足は、正社員採用だけでは解決しません。情シスアウトソーシング、SES、副業人材活用、ハイブリッド型など、自社の規模・予算・課題に合った方法を選ぶことが重要です。

特にIT専任者がいない企業やひとり情シスの負荷軽減には、月額固定の情シスアウトソーシングがコスト・安定性・スピードの面で最もバランスの良い選択肢です。

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