情シスアウトソーシングの導入パターン5選|企業規模・課題別に解説
情シスアウトソーシングの導入を検討する企業の状況は一様ではありません。「IT担当者が一人もいない」企業と「ひとり情シスの負担を軽減したい」企業では、求めるサービスの内容が異なります。
本記事では、中小企業によくある5つの導入パターンを紹介し、それぞれに適したアウトソーシングの活用方法を解説します。
パターン1:IT担当者がゼロ——ゼロからの情シス構築
企業の状況
社員数20〜40名。ITの面倒は社長や総務担当者が見ている。「パソコンに詳しい社員」が頼られているが、本業は別にある。セキュリティポリシーもIT資産台帳も存在しない。
よくあるきっかけ
取引先からセキュリティチェックシートの提出を求められた。新入社員の入社ラッシュでPC準備が追いつかない。セキュリティ事故のニュースを見て不安になった。
適した導入パターン
まずIT環境の棚卸しと管理基盤の構築から始める。セキュリティポリシーの策定、アカウント管理ルールの整備、手順書の作成を行い、その上で日常的なIT運用の代行に移行する。
情シス365では、Start365で土台を構築し、Support365で継続運用に移行する流れが該当します。
パターン2:ひとり情シスの限界——負荷分散と専門領域の補完
企業の状況
社員数50〜100名。IT担当者が1名いるが、ヘルプデスク対応に追われて戦略的な業務に手が回らない。セキュリティ強化やシステム更新が後回しになっている。
よくあるきっかけ
IT担当者が「辞めたい」と言い出した。経営層から「セキュリティを強化しろ」と指示が出たが、日常業務で手一杯。IT担当者の休暇中に問題が起き、対応できなかった。
適した導入パターン
ヘルプデスクや定常業務(アカウント管理、キッティング等)を外部に移管し、社内のIT担当者はセキュリティ強化や業務改善など付加価値の高い業務に集中できるようにする。あるいは、セキュリティ運用だけを外部に任せ、日常運用は社内担当者が続けるパターンもある。
Support365でヘルプデスクを移管し、Security365でセキュリティ運用を補完する組み合わせが有効です。
パターン3:IT担当者の退職——緊急のIT運用維持
企業の状況
社員数30〜60名。唯一のIT担当者が退職(または退職予定)。引き継ぎ資料がほとんどなく、IT環境がブラックボックス化している。
よくあるきっかけ
IT担当者から退職の意思表示があった。突然の退職でIT管理者が不在になった。後任の採用活動をしているが、すぐには見つからない。
適した導入パターン
まず緊急対応としてIT運用を維持し、並行してIT環境の棚卸しと文書化を行う。退職するIT担当者からの引き継ぎ期間があればベストだが、なくても管理者アカウントとベンダー連絡先さえ確保できれば、環境の調査から開始できる。
後任を採用するまでの「つなぎ」として始め、結果的に外部に任せ続ける方がコスト効率がよいと判断して継続契約に移行するケースも多いです。
パターン4:M&A後のIT統合——専門性の高いプロジェクト対応
企業の状況
M&Aで子会社を取得したが、買収先のIT環境が把握できていない。Microsoft 365やGoogle Workspaceのテナントが別々に存在し、メールドメインもバラバラ。セキュリティポリシーも統一されていない。
よくあるきっかけ
M&Aが成立し、PMI(統合プロセス)が始まった。買収先のIT環境にセキュリティリスクがあることが判明した。経営陣から「半年以内にIT環境を統合しろ」と指示が出た。
適した導入パターン
IT DDによる現状調査、統合計画の策定、テナント統合・データ移行の実行、セキュリティポリシーの統一を、プロジェクトとして推進する。統合完了後は日常運用の代行に移行する。
Project365でIT PMIプロジェクトを推進し、統合後はSupport365で運用を引き継ぐ流れです。
パターン5:急成長フェーズ——スケーラブルなIT基盤の整備
企業の状況
社員数が急増している(半年で20名→50名など)。採用のたびにPC準備とアカウント発行に追われ、IT環境の整備が追いつかない。部署ごとにバラバラなSaaSが導入され、統制が効いていない。
よくあるきっかけ
毎月のように入社者がいてキッティングが追いつかない。SaaS費用が急増しているが全体像が見えない。IPO準備に向けてIT統制を整える必要が出てきた。
適した導入パターン
IT運用の代行で日々の業務を安定させつつ、ITガバナンスの整備、SaaSの棚卸し・統合、デバイス管理の標準化を並行して進める。成長に合わせてサービスの範囲を柔軟に拡大できるパートナーが望ましい。
Support365で運用を安定させ、Consult365でIT戦略を策定、必要に応じてProject365でシステム統合を進める形です。
自社に合ったパターンを見つけるために
上記の5パターンは典型例であり、実際にはこれらが複合するケースも多くあります。重要なのは、「今、最も困っていること」を起点にして、必要なサービスを選ぶことです。
情シス365では、初回ヒアリングで企業の状況を丁寧に伺い、最適なサービスの組み合わせを提案しています。「どのパターンに当てはまるか分からない」という段階からご相談いただけます。