Google Workspaceの2段階認証を全社に強制する方法とセキュリティキーの運用
Google Workspaceのアカウントが侵害される最大の原因は「パスワードだけの認証」です。2段階認証(2FA)を全社に強制するだけで、アカウント乗っ取りのリスクを劇的に低減できます。
2段階認証の強制設定
管理コンソール(admin.google.com)→「セキュリティ」→「認証」→「2段階認証プロセス」から設定します。
設定のポイント:
適用範囲: 組織全体に適用するのが原則です。特定のOU(組織部門)にのみ先行適用し、段階的に全社展開する方法もあります。
猶予期間: 強制を有効にする際、「新規ユーザーの登録猶予期間」を設定できます。入社直後のユーザーが2FAを設定する猶予として、1〜7日を設定するのが一般的です。
許可する認証方法: 「すべて」「セキュリティキーを除くすべて」「セキュリティキーのみ」から選択できます。最低限「すべて」で開始し、管理者アカウントには「セキュリティキーのみ」を推奨します。
認証方法の選択肢と強度
セキュリティキー(FIDO2): 最も強度が高い。フィッシング耐性あり。YubiKey等の物理キーを使用。管理者アカウントに推奨。
Google認証アプリ(TOTP): スマートフォンの認証アプリが生成するワンタイムコード。フィッシング耐性はないが、パスワードのみより大幅に安全。一般ユーザーの標準設定に推奨。
Googleプロンプト: Googleアプリがインストールされたスマートフォンにプッシュ通知が届き、タップで承認。利便性が高い。
SMS / 音声通話: SIMスワッピングのリスクがあり非推奨。他の方法が使えないユーザーの最終手段。
セキュリティキーの運用
管理者アカウント(特権管理者)には、FIDOセキュリティキーの使用を強制することを強く推奨します。
キーの配布: 1人あたり2本(メイン+バックアップ)を支給。バックアップキーは安全な場所に保管。
紛失時の対応: 管理者が一時的に2FAの強制を解除し、新しいキーを登録してもらう。または管理コンソールからバックアップコードを発行。
登録の確認: 管理コンソール→「レポート」→「ユーザー」で、各ユーザーの2FA登録状況を確認可能。未登録ユーザーを一覧で特定できます。
導入のステップ
Step 1: 管理者アカウントに先行してセキュリティキーを設定(1週間)
Step 2: 全社員に「2FA登録のお願い」を通知。登録手順のマニュアルを配布(2週間の猶予)
Step 3: 管理コンソールで2FAの強制を有効化。猶予期間を7日に設定
Step 4: 猶予期間終了後、未登録ユーザーはサインインできなくなる。ヘルプデスクで個別対応
まとめ
2FAの全社強制は、GWSセキュリティの最優先設定です。管理コンソールから数クリックで設定でき、アカウント侵害のリスクを劇的に下げられます。管理者にはセキュリティキー、一般ユーザーにはGoogle認証アプリを標準とするのがバランスの良い運用です。
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