中小企業のGoogle Workspace導入手順|ゼロからの5ステップ
GWSの導入手順を5ステップで整理する
Google Workspace(GWS)の導入は、正しい手順で進めればトラブルを防げます。この記事では、IT専任者がいない中小企業でも実行できるよう、導入の全工程を5つのステップに分けて解説します。
ステップ1:プラン選定とアカウント契約
最初に決めるのは「どのプランを契約するか」です。
社員数30名以下でメールとファイル共有が中心ならBusiness Starterで十分です。ただしストレージが30GB/ユーザーと少ないため、ファイル共有を本格的に使うならBusiness Standard(2TB/ユーザー)を推奨します。
Vaultによるデータ保持やエンドポイント管理が必要な場合はBusiness Plus以上を選んでください。社員数300名を超える場合はBusinessプランが利用できないため、Enterprise Standardが必要です。
プランが決まったらGoogleの公式サイトまたはリセラー経由で契約します。リセラー経由の場合、導入支援や請求書払いに対応できるメリットがあります。
ステップ2:ドメイン設定とDNS変更
GWSに独自ドメインを登録し、メールの送受信ができる状態にします。
まずGWS管理コンソールでドメインを追加し、所有権の確認を行います。TXTレコードまたはCNAMEレコードをDNSに追加することで確認できます。
次にMXレコードをGmail用の値に変更します。この作業を行うとメールの受信先がGmailに切り替わるため、事前に全ユーザーのGmailアカウントが作成済みであることを確認してください。
最後にSPF、DKIM、DMARCの設定を行います。この3つはメールのなりすまし防止に必須の設定です。設定を忘れると送信メールが相手の迷惑メールフォルダに入るリスクがあります。
ステップ3:管理コンソールのセキュリティ設定
アカウントを配布する前に、管理コンソールでセキュリティポリシーを設定します。
最優先で設定すべき項目は、2段階認証の全社強制、外部共有の制限(Googleドライブ)、管理者アカウントの分離(日常用と管理用)の3つです。
次に設定すべき項目は、パスワードポリシー(14文字以上推奨)、Gmailの外部自動転送の禁止、モバイルデバイス管理の有効化です。
これらの設定はOU(組織単位)を作成してから適用すると、部門ごとに異なるポリシーを設定できます。たとえば経営層には厳格なポリシー、一般社員には標準ポリシーを適用するといった使い分けが可能です。
ステップ4:ユーザー作成とデータ移行
ユーザーアカウントを作成し、既存環境からデータを移行します。
ユーザー作成は管理コンソールからCSVファイルで一括登録できます。10名以下であれば手動作成でも問題ありません。
データ移行では、メール移行が最も重要です。移行元がMicrosoft 365やExchangeの場合、GWSのデータ移行ツールを使えば管理コンソールから直接移行できます。IMAPサーバーからの移行も同様です。
ファイルサーバーからGoogleドライブへの移行は、Google Drive for desktopを使うか、サードパーティの移行ツールを利用します。フォルダ構成の見直しもこのタイミングで行うと、移行後の運用がスムーズになります。
移行作業中はメールの二重受信を防ぐため、MXレコードの切り替えタイミングを慎重に計画してください。
ステップ5:社員への展開と定着化
アカウントを配布して終わりではなく、定着化の施策が重要です。
まず利用ルールを策定します。ファイルの保存場所(マイドライブか共有ドライブか)、チャット(Google Chat)の用途と範囲、カレンダーの公開範囲の3点は最低限決めておく必要があります。
次に部門別の研修を実施します。全社員向けの一斉研修よりも、部門の業務に合わせた研修のほうが定着率が高くなります。営業部ならGmailとカレンダー、経理部ならスプレッドシートとフォームを中心に研修するといった使い分けが効果的です。
導入後1ヶ月を目安に利用状況をレビューします。管理コンソールの「レポート」画面からアプリ別の利用率を確認できます。利用率が低いアプリがあれば追加研修やマニュアルの整備で対処します。
自社で進めるか、外注すべきかの判断基準
自社で進められるのは、IT担当者がDNS設定やメール移行の経験を持っている場合です。それ以外の場合、特にDNS設定やメール移行はミスの影響が大きいため、導入支援サービスの利用を推奨します。
外注を検討すべき3つのサインは、社内にDNSを触れる人がいない、メール移行を失敗した場合の業務影響が大きい、導入後の運用(ヘルプデスク・アカウント管理)まで任せたいです。
まとめ
GWSの導入は5ステップで進められます。プラン選定→ドメイン設定→セキュリティ設定→ユーザー作成・移行→社員展開の順に、各ステップを確実に完了させることが成功のポイントです。
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