【2026年7月】Microsoft 365 値上げ対策ガイド|中小企業が今やるべきコスト最適化
2026年7月、Microsoft 365が値上げへ
Microsoftは2025年12月、2026年7月1日から商用Microsoft 365スイートのグローバル価格を引き上げることを発表しました。新規契約だけでなく、既存契約の更新時にも新価格が適用されます。
中小企業にとって、M365のライセンス費用は固定費の中でも大きな割合を占めます。値上げ前に対策を講じるかどうかで、年間のITコストに数十万円の差が出る可能性があります。
本記事では、値上げの詳細と中小企業が今取り組むべき具体的な対策をまとめます。
値上げの背景と詳細
何が変わるのか
Microsoftは、セキュリティ機能と管理機能の拡充を値上げの理由として挙げています。具体的な値上げ幅は地域やプランによって異なりますが、全商用M365スイートが対象です。
対象となるプランはBusiness Basic、Business Standard、Business Premium、E3、E5などの主要な商用プランすべてです。
タイムライン
2026年7月1日以降の新規契約および更新に新価格が適用されます。つまり、2026年6月30日までに年間契約を更新すれば、現行価格でもう1年間利用できる可能性があります。
併せて提供される割引
値上げに先立ち、2026年6月30日まで期間限定のプロモーションも実施されています。Copilot Businessの単体が15%OFF、Business StandardとCopilot Businessのバンドルが35%OFF、Business PremiumとCopilot Businessのバンドルが25%OFFなどのオファーが利用可能です。
中小企業が今すぐやるべき5つの対策
1. ライセンスの棚卸し
最も即効性が高い対策です。以下の観点で現在のライセンス状況を確認してください。
まず、未使用ライセンスの特定です。退職者のライセンスが残っていないか、共有メールボックスに有料ライセンスが割り当てられていないかを確認します。Microsoft 365管理センターの「利用状況レポート」で、過去90日間サインインのないユーザーを抽出できます。
次に、過剰スペックのライセンスの見直しです。全員にBusiness Standardを割り当てているが、実際にはデスクトップ版Officeを使わないユーザーがいないかを確認します。Web版で十分なユーザーはBusiness Basicに変更するだけで、1ユーザーあたり月額約1,000円の削減になります。
2. プランの混合運用を検討
全社員に同じプランを割り当てる必要はありません。業務内容に応じたプランの混合運用(ライセンスミックス)が有効です。
経営層・管理部門にはBusiness StandardまたはPremium、現場スタッフ(Officeアプリ不要)にはBusiness Basic、フロントラインワーカーにはF1/F3ライセンスという形で、役割に応じた最適なプランを選ぶことで全体コストを抑えられます。
3. 契約更新のタイミングを前倒し
年間契約の更新が2026年7月以降に予定されている場合、可能であれば6月30日までに前倒しで更新することを検討してください。1年分の価格差を確定できます。
ただし、前倒し更新には契約条件の確認が必要です。CSP(クラウドソリューションプロバイダー)経由で契約している場合は、パートナー企業に相談してください。
4. Copilotバンドルの活用を検討
値上げと同時に提供されるCopilotバンドルの割引を活用するのも一つの手です。Business Standard + Copilot Businessのバンドルは35%OFFで提供されており、Copilotの導入を検討していた企業にとっては良いタイミングです。
ただし、Copilotが自社の業務に本当に必要かは冷静に判断する必要があります。割引率だけで判断せず、実際の活用シーンを具体的にイメージした上で検討しましょう。
5. 代替サービスとの比較検討
値上げを機に、Google Workspaceとの比較を改めて行うのも選択肢です。特にBusiness Basicレベルの機能で十分な企業にとっては、Google Workspaceの方がコストメリットがある場合があります。
ただし、移行コスト(データ移行、ユーザー教育、業務フローの変更)を考慮すると、単純な月額比較だけでは判断できません。移行の是非は総合的に検討する必要があります。
値上げ後のコストシミュレーション
50名の企業で、全員にBusiness Standardを割り当てている場合を想定します。
現行の月額費用は約93,700円(50名 × ¥1,874)です。仮に5〜10%の値上げとすると、月額約4,700〜9,400円の増加、年間では約56,000〜113,000円のコスト増になります。
一方、ライセンス最適化(10名をBasicに変更、5名の未使用ライセンスを削除)を行った場合、月額約72,000円まで削減でき、値上げ後でも現行より安くなる可能性があります。
まとめ
M365の値上げは避けられませんが、事前の対策でコスト影響を最小限に抑えることは可能です。ライセンス棚卸し、プランミックス、契約前倒しの3つは、どの企業でもすぐに着手できる対策です。
情シス365では、Microsoft 365のライセンス最適化を含むIT運用の効率化を月額制でサポートしています。値上げ前のライセンス見直しについてもご相談いただけます。