【2026年8月時点】Microsoft 365 価格改定後の料金一覧|Copilot同梱化と5つのコスト対策
2026年8月9日更新: 2026年7月1日の価格改定は実施済みです。改定前に公表されていた値上げ率から試算した予想価格を掲載していましたが、実際にはBusiness Standard・Business Premiumが Microsoft 365 Copilot Business を同梱する構成に変わり、単純な値上げではありませんでした。本記事の価格はすべて2026年8月9日時点のMicrosoft公式サイトの表示に差し替えています。
Microsoft 365の価格改定 ― 何が変わったのか
**2026年7月1日から、商用Microsoft 365の価格が改定されました。**新規契約だけでなく、既存契約の更新時にも新価格が適用されます。
改定の中身はプランによって大きく異なります。特に重要なのは、Business Standard と Business Premium が「Microsoft 365 Copilot Business」を含む構成に変わったことです。Microsoft公式サイトでも、プラン名が「Microsoft 365 Business Standard と Microsoft 365 Copilot Business」と表記されています。
つまりこの2プランの価格上昇は、値上げというよりAI機能のバンドルによる商品構成の変更です。Copilotを使わない企業にとっては実質的な負担増、使う予定だった企業にとってはアドオン(¥4,497/ユーザー/月)を単体購入するより安くなる、という評価が分かれる変更になっています。
本記事では、2026年8月9日時点の公式価格を一覧化し、規模別の年間コストを試算した上で、今から取り組める5つの対策を解説します。
現在の料金一覧(2026年8月9日時点)
以下はMicrosoft公式サイトに表示されている価格です。すべて税別・年間サブスクリプション(年払い)のユーザーあたり月額換算です。月払いを選ぶ場合や、CSP・EA経由の契約では単価が異なります。
Businessプラン(300名以下向け)
| プラン | 現在の価格 | 備考 |
|---|---|---|
| Business Basic | ¥1,049 | Copilotは含まれない |
| Business Standard と Copilot Business | ¥3,523 | Copilot Business 同梱 |
| Business Premium と Copilot Business | ¥4,797 | Copilot Business 同梱 |
| Apps for business | ¥1,499 | Officeアプリのみ |
Enterpriseプラン
| プラン | 現在の価格 | 備考 |
|---|---|---|
| Microsoft 365 E3 | ¥5,847 | Copilotは別アドオン |
| Microsoft 365 E5 | ¥8,995 | Copilotは別アドオン |
| Microsoft 365 E7 | ¥14,842 | Work IQ搭載のAIを標準搭載する新ティア |
| Microsoft 365 Copilot(アドオン) | ¥4,497 | E3・E5に追加する場合 |
**Enterpriseプランでは Copilot は同梱されていません。**AI機能を標準で持たせたい場合は、E7という新しい上位ティアが用意されています。BusinessとEnterpriseで方針が分かれている点に注意してください。
フロントライン(F1・F3)およびOffice 365単体プランの価格は、上記の公式ページには掲載されていません。契約中のリセラーまたはMicrosoftにご確認ください。
企業規模別の年間コスト(2026年8月9日時点の価格で試算)
現在の価格で、代表的な3パターンの年間ライセンス費を試算します。いずれも税別・年払いの単価で計算しています。
パターン1: 50名規模(全員Business Standard)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年間コスト | ¥2,113,800(¥3,523 × 50名 × 12ヶ月) |
| うちCopilot Business相当分 | 同プランに同梱のため単体では分離できない |
Copilotを使う前提なら妥当な水準ですが、使う予定がないなら Business Basic(¥1,049)+必要な機能を個別に検討したほうが安く収まるケースがあります。50名なら年間約148万円の差です。
パターン2: 100名規模(E3が80名 + Business Basic が20名)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年間コスト | ¥5,864,880(E3: ¥5,847×80 + Basic: ¥1,049×20 × 12ヶ月) |
パターン3: 200名規模(E3が150名 + E5が30名 + Business Basic が20名)
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年間コスト | ¥13,999,320(E3: ¥5,847×150 + E5: ¥8,995×30 + Basic: ¥1,049×20 × 12ヶ月) |
200名規模では年間1,400万円規模になります。ライセンスミックスを1段階見直すだけで、年間数十万円から百万円単位の差が出ます。
価格改定の背景 ― なぜこうなったのか
Microsoftが価格改定に踏み切った背景には、大きく2つの要因があります。
1. Microsoft 365 Copilot Chat の統合
2025年1月にリリースされたCopilot Chat(旧Bing Chat Enterprise)の機能が全M365商用プランに標準統合され、さらに2026年7月の改定ではBusiness Standard・Business Premium が Copilot Business そのものを同梱する構成になりました。従来は別途課金だったAI機能がプランに含まれる形になり、その分が価格に反映されています。
2. セキュリティ・コンプライアンス機能の拡充
Microsoftは2024年のSecure Future Initiative以降、セキュリティ関連機能を大幅に強化しています。多要素認証の標準化、条件付きアクセスの機能拡張、データ損失防止(DLP)の改善など、企業に求められるセキュリティ水準に対応するための投資が価格に反映されています。
つまり、単純な値上げではなく「機能追加に伴う価格改定」という位置づけです。ただし、**追加される機能を使いこなせなければ、実質的にはコスト増にしかなりません。**Copilotを当面使わないと決めている企業ほど、プラン構成の見直し効果が大きくなります。
今すぐやるべき5つの対策
改定は実施済みですが、プラン構成の見直しで影響を抑えることは可能です。
対策1: ライセンスの棚卸し(未使用ライセンスの削減)
最も即効性が高く、コストもかからない対策です。
やるべきこと:
- Microsoft 365管理センターの「利用状況レポート」で、過去90日間サインインのないユーザーを抽出する
- 退職・異動済みの社員にライセンスが残っていないか確認する
- 共有メールボックスに有料ライセンスが割り当てられていないか確認する
削減効果の目安: 50名規模の企業で、平均3〜5名分の未使用ライセンスが見つかることが多く、Business Standard(¥3,523)なら月額¥10,569〜¥17,615、年間で約¥12.7万〜¥21.1万の削減になります。
対策2: プランの適正化(ライセンスミックス)
全社員に同一プランを割り当てている企業は、役割に応じたプラン分けで大幅にコストを削減できます。
見直しの考え方:
- 経営層・管理部門: デスクトップ版Officeが必要 → Business Standard / E3
- 営業・企画: Officeアプリ+Teams中心 → Business Standard
- Web版で十分なユーザー: メール・Teams・SharePointのみ → Business Basic
- 現場スタッフ: モバイル中心 → F1 / F3
削減効果の例: 100名全員をE3にすると月額¥584,700(¥5,847×100)です。これをE3が60名 + Business Standardが20名 + Business Basicが20名に見直すと、月額¥442,720(¥5,847×60 + ¥3,523×20 + ¥1,049×20)となり、月額¥141,980(年間約¥170万)の削減になります。
対策3: 契約更新タイミングと単価の確認
**2026年7月1日の改定は実施済みのため、前倒し更新で旧価格を確保する手は使えません。**すでに旧価格で契約中の場合は、次回更新時に新価格へ切り替わります。更新月がいつかを把握し、切り替え後の年間費用を先に試算しておいてください。
注意点:
- CSP(クラウドソリューションプロバイダー)経由の契約は、パートナーに前倒し更新の可否を確認する
- EA(Enterprise Agreement)の場合は、契約条件が異なるためMicrosoftまたはLAR(ライセンスリセラー)に相談する
- 更新のタイミングでプラン構成を見直せば、単価上昇分を吸収できる場合がある
対策4: Fライセンスの活用(現場スタッフ向け)
デスクトップ版Officeを使わない現場スタッフに、FライセンスやBusiness Basicを適用するだけで大きなコスト効果があります。
F3ライセンスで使える主な機能:
- Outlook(Web版)、Teams、OneDrive(2GB)
- SharePointサイトの閲覧
- Power Appsの利用(一部制限あり)
削減効果: E3(¥5,847/月)からBusiness Basic(¥1,049/月)へ変更すると、1ユーザーあたり月額¥4,798の削減です。20名を切り替えれば月額¥95,960、年間で約¥115万の節約になります。F1・F3はさらに安価ですが、公式サイトに価格の掲載がないため、リセラーにご確認ください。
Fライセンスの詳細は「Microsoft 365 F1/F3ライセンスとは?現場スタッフ向けプランの機能・制限・料金を解説」で詳しく解説しています。
対策5: 年額契約への切り替え検討
月額契約から年額契約に切り替えることで、通常10〜15%のコスト削減が見込めます。本記事に掲載した価格はいずれも年払いの単価です。月払いのまま運用している場合は、切り替えだけで単価が下がります。
年額契約のメリット:
- 月額より安い単価が適用される
- 予算計画が立てやすい
デメリット:
- 途中解約時の返金条件が厳しい場合がある
- 急な人員増減に対応しにくい
従業員の増減が少ない安定した企業には、年額契約が有効な選択肢です。
まとめ ― 改定後だからこそ構成の見直しが効く
2026年7月のMicrosoft 365価格改定は、中小企業のITコストに確実に影響します。特にBusiness Standard・PremiumのCopilot同梱化は、AIを使うかどうかで評価が正反対になる変更です。以下の5つの対策を実行すれば、上昇分を吸収するどころか、改定前より安くなる可能性もあります。
- ライセンス棚卸しで未使用分を削減
- プランの適正化で役割に応じた最適プランへ
- 更新時期の把握で切り替え後の費用を先に試算
- Fライセンス活用で現場スタッフのコストを大幅削減
- 年額契約で単価を下げる
特に対策1と2は追加コストなしで着手でき、効果も大きいため最優先で取り組むべきです。
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