SCS評価制度で「セキュリティ専門家」が必要な理由と確保の方法

経済産業省のSCS評価制度(サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度)では、★3の自己宣言段階から、セキュリティ専門家のレビューと署名が必要とされています。

「自己宣言なのに、なぜ専門家が必要なの?」「どんな資格を持った人が必要なの?」「社内にいない場合はどうすればいい?」

本記事では、SCS評価制度における専門家要件の詳細と、中小企業が専門家を確保する現実的な方法を解説します。

なぜSCS評価制度で専門家が求められるのか

自己宣言の信頼性を担保するため

SCS評価制度の★3は「自己宣言」方式ですが、企業が自分で「対策しています」と言うだけでは、宣言の信頼性が担保されません。

セキュリティの専門知識を持つ第三者が対策内容をレビューし、「評価基準を満たしている」と確認した上で署名することで、自己宣言に客観性を持たせる仕組みになっています。

ISMSやPマークとの違い

ISMSやPマークでは、審査機関が認証を行います。SCS評価制度の★3はそこまで大がかりな仕組みではありませんが、代わりにセキュリティ専門家のレビュー・署名という形で第三者チェックを組み込んでいます。

重要なのは、ISMSやPマークを取得済みであっても、SCS評価制度の専門家レビューは別途必要という点です。対応範囲や評価基準が異なるため、既存の認証がそのまま代替にはなりません。

SCS評価制度で求められる「専門家」とは

想定される専門家の要件

SCS評価制度で求められるセキュリティ専門家には、以下のような資格・経験が想定されています。

  • 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ) — 国家資格として最も適合性が高い
  • CISA(公認情報システム監査人) — 監査の観点からのレビューが可能
  • セキュリティコンサルティング実務経験 — 5年以上の実務経験を持つ専門家
  • ISMS審査員資格 — マネジメントシステムの評価経験

専門家に求められる役割

SCS評価制度における専門家の役割は、単なる「署名」ではありません。

  1. 対策内容の実効性レビュー — 形式的な対策ではなく、実際に機能する対策かを確認
  2. 評価基準との適合性確認 — SCS評価基準の各項目を満たしているかをチェック
  3. 改善提案 — 不足している対策や改善すべき点の指摘
  4. 署名・責任の明示 — レビュー結果に対して専門家として署名

社内に専門家がいない場合の選択肢

中小企業でセキュリティの専門家を社内に抱えているケースは稀です。現実的な選択肢を整理します。

選択肢1:セキュリティコンサルティング会社に依頼

最も一般的な方法です。SCS対応に精通したコンサルティング会社に、レビューと署名を依頼します。

メリット

  • 制度に精通した専門家が対応
  • 対策の改善提案も受けられる
  • 比較的スムーズに進められる

デメリット

  • 費用がかかる(レビューのみで50〜100万円程度が相場)
  • コンサルによって品質にばらつきがある

選択肢2:情報処理安全確保支援士にスポットで依頼

登録セキスペの個人に業務委託として依頼する方法です。

メリット

  • コンサル会社よりも費用を抑えられる
  • 柔軟な対応が可能

デメリット

  • 適任者を見つけるのが難しい
  • SCS評価制度の知見があるとは限らない
  • 対策の実装支援は別途必要

選択肢3:IT運用代行会社の支援サービスを利用

セキュリティ運用とSCS対応支援をセットで提供するサービスを利用する方法です。

メリット

  • 専門家レビュー・署名に加え、対策の実装も一体で対応
  • 取得後の運用も継続支援
  • 中小企業向けの費用設定

デメリット

  • サービス提供会社の選定が必要

専門家選びで注意すべきポイント

SCS評価制度への理解があるか

セキュリティの資格を持っているだけでは不十分です。SCS評価制度の評価基準や自己宣言の要件を正しく理解している専門家を選ぶことが重要です。

対策の実装まで支援できるか

レビューで「ここが足りない」と指摘されても、自社で対策を実装できなければ意味がありません。ギャップの特定から対策の実装、レビュー・署名までを一貫して支援できるパートナーが理想的です。

取得後の運用も見据えているか

SCS評価制度は一度取得して終わりではなく、継続的なセキュリティ対策の運用が求められます。取得後の運用サポートまで視野に入れた専門家・サービスを選びましょう。

まとめ

SCS評価制度の★3取得には、セキュリティ専門家のレビュー・署名が不可欠です。

  • ★3の自己宣言でも専門家のレビュー・署名が必須
  • ISMSやPマーク取得済みでも、SCS独自の対応が必要
  • 社内に専門家がいない場合は外部リソースの活用を検討
  • レビューだけでなく、対策の実装・運用まで一貫して支援できるパートナーが理想

情シス365では、SCS評価制度の要件を満たすセキュリティ専門家によるレビュー・署名はもちろん、現状アセスメントから対策の実装、取得後の継続運用まで一貫してサポートしています。

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