SharePoint Onlineの容量制限を徹底解説 ― ストレージが足りなくなったときの追加方法と節約術

「SharePointにファイルをアップロードしようとしたらエラーが出た」「サイトの容量が上限に近いという警告が表示された」——SharePoint Onlineを本格的に使い始めると、いずれ直面するのがストレージ容量の問題です。

SharePoint Onlineの容量は無限ではなく、テナント全体で共有される上限があります。この仕組みを正しく理解していないと、ある日突然ファイルのアップロードができなくなり、業務に支障をきたす可能性があります。

この記事では、SharePoint Onlineのストレージ容量の計算方法、現在の使用量の確認方法、容量が足りなくなった場合の追加購入方法、そして容量を節約するための運用のコツを解説します。

SharePoint Onlineのストレージ容量の計算方法

SharePoint Onlineのストレージ容量は、テナント全体で1つのプール(共有容量)として管理されます。個々のユーザーごとに割り当てられるのではなく、テナント内のすべてのSharePointサイト、チームサイト、コミュニケーションサイトがこのプールを共有します。

基本容量の計算式

テナント全体のストレージ上限は以下の式で計算されます。

テナントストレージ = 1TB +(10GB × ライセンスユーザー数)

たとえば、ライセンスユーザーが50名の場合、1TB +(10GB × 50名)= 1TB + 500GB = 1.5TB がテナント全体のSharePoint Onlineストレージ上限です。

100名の場合は1TB + 1TB = 2TB、300名の場合は1TB + 3TB = 4TB となります。

OneDrive for Businessとの関係

OneDrive for Businessのストレージ(1ユーザーあたり1TB)は、SharePoint Onlineのテナントストレージとは別枠です。OneDriveの使用量がSharePointの容量を圧迫することはありません。

ただし、技術的にはOneDrive for BusinessはSharePoint Online上に構築されたサービスであり、SharePoint管理センターからOneDriveのストレージも一覧で確認できます。管理上はSharePointとOneDriveの使用量を分けて把握しておくことが重要です。

サイトごとの容量制限

テナント全体のストレージプールの中から、各SharePointサイトに容量を割り当てます。サイトごとの既定の上限は25TBです(テナント全体の上限を超えない範囲で)。管理者がサイトごとの容量上限をカスタマイズすることも可能です。

参考: SharePoint の制限 - Service Descriptions | Microsoft Learn

現在の使用量を確認する方法

SharePoint管理センターで確認

SharePoint管理センター(admin.microsoft.com → 管理センター → SharePoint)の「アクティブなサイト」ページで、各サイトのストレージ使用量を一覧で確認できます。テナント全体の使用量と上限は、管理センターのホームページに表示されます。

Microsoft 365管理センターで確認

Microsoft 365管理センター(admin.microsoft.com)→「設定」→「組織の設定」→「組織のプロフィール」→「データの場所」からも、SharePointの割り当て済みストレージと使用量を確認できます。

PowerShellで確認

SharePoint Online Management Shellを使えば、より詳細な情報を取得できます。Get-SPOSite コマンドで各サイトの使用量を一括取得し、CSVにエクスポートして分析することが可能です。

ストレージが足りなくなった場合の対処法

方法1:追加ストレージを購入する

Microsoft 365の管理センターから、SharePoint Onlineの追加ストレージを購入できます。

Office 365 Extra File Storage: 1GBあたり月額約27円(税抜)で購入可能です。最小購入単位は1GBで、必要な分だけ追加できます。

たとえば、500GB追加する場合は月額約13,500円、1TB追加する場合は月額約27,000円です。

購入手順はMicrosoft 365管理センター → 「課金情報」→ 「サービスを購入する」→ 「Office 365 Extra File Storage」を検索して購入します。

方法2:不要なデータを削除・整理する

追加購入の前に、不要なデータを削除して容量を確保できないか検討しましょう。

ごみ箱の確認: SharePointサイトから削除されたファイルは、サイトのごみ箱に移動し、93日間保持されます。ごみ箱のファイルもストレージ容量を消費しているため、不要なファイルがごみ箱に大量に残っている場合は、ごみ箱を空にすることで容量を回復できます。

バージョン履歴の整理: SharePointはファイルのバージョン履歴を保持しており、すべてのバージョンがストレージを消費します。既定では500バージョンまで保持される設定のため、大きなファイルを頻繁に更新している場合、バージョン履歴だけで大量の容量を消費している可能性があります。

バージョンの保持数を制限する(たとえば50バージョンに設定)ことで、容量を大幅に節約できます。2024年以降、Microsoftはバージョン履歴の自動管理機能を導入しており、古いバージョンを自動的にトリミングする設定が可能です。

大容量ファイルの特定: SharePoint管理センターのストレージメトリクスレポートや、サイトのサイト使用状況レポートで、大容量のファイルやサイトを特定できます。動画ファイルや大量の画像がSharePointに保存されている場合、Microsoft Streamへの移行やOneDriveの個人領域への移動を検討してください。

方法3:アーカイブサイトへの移動

使用頻度の低い古いプロジェクトサイトのデータを、アーカイブ用のサイトに移動する方法です。SharePointの「非アクティブサイトポリシー」を使えば、一定期間アクセスのないサイトを自動的にアーカイブ対象として検出できます。

なお、2024年以降に導入されたMicrosoft 365 Archive機能を利用すると、アクセス頻度の低いサイトをアーカイブ状態にして、通常のストレージプールとは別の低コストストレージに移動できます。アーカイブ状態のサイトは通常のアクセスができなくなりますが、必要時にリアクティベーションが可能です。料金はアーカイブストレージとして別途課金されます。

ストレージ容量を節約するための運用ルール

ルール1:動画はStreamまたはOneDriveに保存する

SharePointのチームサイトに動画ファイルを大量に保存するのは、容量の観点から非効率です。社内向けの動画はMicrosoft Stream(SharePoint上に構築されていますが、動画用に最適化されたストリーミング機能を提供)を活用し、個人的な動画ファイルはOneDriveに保存するルールを設けましょう。

ルール2:バージョン履歴の保持数を制限する

サイトまたはライブラリ単位で、バージョン履歴の保持数を適切な値(たとえば50〜100バージョン)に制限します。特にExcelファイルなど頻繁に更新されるファイルは、バージョン履歴が容量を圧迫しやすいため注意が必要です。

ルール3:プロジェクト終了後のデータ整理を仕組み化する

プロジェクトが完了した後、関連するSharePointサイトのデータを整理(不要ファイルの削除、ごみ箱の空き、アーカイブへの移動)する手順をプロジェクト完了フローに組み込みます。

ルール4:外部共有ファイルの棚卸し

外部ユーザーと共有しているファイルやフォルダが放置されていないか、定期的に確認します。不要な外部共有リンクを削除することで、セキュリティの観点だけでなく、ストレージの観点からも整理が進みます。

ルール5:大容量ファイルのアップロードルールを設定する

一定サイズ(たとえば100MB)以上のファイルをSharePointにアップロードする際は、管理者に相談するルールを設けることで、意図しない大容量ファイルの蓄積を防げます。なお、SharePoint Onlineの1ファイルあたりの最大サイズは250GBです。

まとめ

SharePoint Onlineのストレージは「1TB + ユーザー数 × 10GB」のテナント共有プールであり、無制限ではありません。容量が逼迫する前に、バージョン履歴の制限、ごみ箱の管理、不要データの整理といった予防策を講じることが重要です。

それでも足りない場合は、Office 365 Extra File Storage(1GBあたり月額約27円)で必要な分だけ追加購入できます。また、Microsoft 365 Archiveによるアーカイブストレージの活用も選択肢に入れてください。

情シス365では、SharePoint Onlineのストレージ管理、容量最適化、バージョン履歴ポリシーの設定、アーカイブ運用の設計を支援しています。「SharePointの容量が逼迫してきた」「ストレージの使い方を見直したい」という方は、お気軽にご相談ください。

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