ひとり情シスとは?中小企業が直面するリスクと3つの解決策
ひとり情シスとは
「ひとり情シス」とは、企業の情報システム部門の業務を1人の担当者が担っている状態を指す言葉です。中小企業では珍しくなく、「IT担当を兼務する総務」「パソコンに詳しいから任された社員」も含めれば、日本の中小企業の多くがこの状態にあります。
さらにIT担当者が1人もいない「ゼロ情シス」の企業も少なくありません。
ひとり情シスが担っている業務
ひとり情シスは、ヘルプデスク(社員のIT問い合わせ対応)、アカウント管理(入退社対応)、IT資産管理(PC・SaaS管理)、セキュリティ対策(MFA、パッチ管理、EDR)、ネットワーク管理(社内LAN、Wi-Fi、VPN)、ベンダー対応(SIer、通信会社との折衝)、IT企画(SaaS導入検討、DX推進)のすべてを1人で担当しています。
本来なら3〜5名のチームで分担すべき業務量です。
ひとり情シスの3大リスク
リスク1:属人化(退職リスク)
最大のリスクは、IT環境の全容がその1人の頭の中にしかないことです。パスワードの管理場所、サーバーの設定内容、ネットワークの構成情報、ベンダーとの契約内容——すべてがドキュメント化されていないケースが多く、退職されると文字通り「何もわからない」状態になります。
リスク2:セキュリティの後回し
日常のヘルプデスク対応に追われ、セキュリティ対策に時間が割けません。「MFAを全社に導入したいが手が回らない」「パッチ適用が数ヶ月遅れている」「バックアップの復旧テストをやったことがない」という状態は、ランサムウェア攻撃の格好の標的です。
リスク3:本人の疲弊と離職
「何でもIT」の業務を1人で抱え、休暇も取りにくい状態が続くと、担当者のモチベーションが低下し、最終的に退職につながります。退職後に同じレベルのIT人材を採用するのは困難であり、悪循環に陥ります。
3つの解決策
解決策1:情シスアウトソーシングの活用
最も即効性が高い解決策です。ヘルプデスク対応やセキュリティ運用など、定型的かつ専門性が必要な業務を外部に委託し、ひとり情シスの担当者はIT企画や社内調整に集中できるようにします。月額18万円程度から始められるため、追加人員の採用より低コストです。
解決策2:IT担当者の増員
予算と採用力がある場合は、2人目のIT担当者を採用して冗長化を図ります。ただし、IT人材は売り手市場であり、中小企業の給与水準での採用は困難です。採用できた場合でも、スキルの偏り(ネットワークには強いがクラウドは弱い等)が発生しやすい点に注意が必要です。
解決策3:仕組み化・ドキュメント化
解決策1・2と併行して進めるべき取り組みです。IT環境の構成図、手順書、パスワード台帳、ベンダー連絡先の文書化を行い、「誰でもわかる」状態を作ります。属人化の解消は、担当者の退職リスクへの最も本質的な対策です。
今すぐやるべきこと
ひとり情シスの状態にある企業が今日からやるべきことは3つです。管理者アカウントのパスワードを担当者以外にも共有する(金庫に保管等)こと。IT環境の構成図を簡易でいいので作成すること。セキュリティの最低ライン(MFA導入、バックアップ確認)を確保することです。
まとめ
ひとり情シスは「1人で頑張る」問題ではなく「組織として対処すべき経営リスク」です。外注・増員・仕組み化を組み合わせて、特定の個人に依存しないIT運用体制を構築してください。
情シス365は、ひとり情シスの「もう1人の味方」として、IT運用の負荷を分担します。まずは無料相談で、現状の課題をお聞かせください。