勤怠管理クラウド徹底比較 ― KING OF TIME vs ジョブカン勤怠 vs freee人事労務 ― 中小企業の選び方2026
「タイムカードを廃止してクラウド勤怠に切り替えたい」「ICカード打刻をスマホ+GPSに変えたい」 ―― 中小企業からよく寄せられる相談です。勤怠管理クラウドはシェア上位3製品(KING OF TIME / ジョブカン勤怠 / freee人事労務)でほぼ市場が決まっており、それぞれ強みが大きく違います。
本記事では3製品を、機能・打刻方式・料金・連携で比較し、情シスが導入を支援する際の判断軸を整理します。
3製品のポジショニング
| 製品 | 立ち位置 | 一言で言うと |
|---|---|---|
| KING OF TIME | 勤怠管理SaaSの王様(シェアNo.1) | 「とにかく勤怠を確実に管理する道具」 |
| ジョブカン勤怠 | コスパ重視の中堅向け | 「勤怠+他機能をジョブカンで揃える」 |
| freee人事労務 | 給与・労務一体型 | 「会計freeeとセットで業務を一気通貫」 |
機能比較
| カテゴリ | KING OF TIME | ジョブカン勤怠 | freee人事労務 |
|---|---|---|---|
| 打刻方式の豊富さ | ◎(業界最多) | ◎ | ○ |
| シフト管理 | ◎ | ◎ | △ |
| 残業・有休管理 | ◎ | ◎ | ◎ |
| フレックス・変形労働 | ◎ | ◎ | ○ |
| 給与計算連携 | 他社連携 | ジョブカン給与と統合 | freee給与と統合 |
| マイナンバー管理 | × | ジョブカン労務HRと連携 | ◎ |
| 工数管理・プロジェクト | △ | ◎ | △ |
| 多店舗・拠点別管理 | ◎ | ◎ | ○ |
| API・自動化 | ◎ | ○ | ◎ |
| モバイルアプリ | ◎ | ◎ | ○ |
打刻方式の比較
勤怠SaaSの差が最も出るのが打刻方式です。
| 打刻方式 | KING OF TIME | ジョブカン勤怠 | freee人事労務 |
|---|---|---|---|
| ICカード(FeliCa / Mifare) | ◎ | ◎ | ○ |
| 指紋認証 | ◎ | ◎ | × |
| 顔認証 | ◎ | ◎ | × |
| PC打刻(Web) | ◎ | ◎ | ◎ |
| スマホ+GPS | ◎ | ◎ | ◎ |
| Slack / Teams打刻 | ◎ | ○ | ○ |
| LINE WORKS打刻 | ◎ | ◎ | × |
| 静脈認証 | ◎ | × | × |
KING OF TIMEは打刻方式の選択肢が最多で、製造業の現場・店舗で実績があります。ジョブカンもほぼ同等水準。freeeはオフィスワーカー向けに特化しています。
料金感(中小企業100名の目安)
2026年4月時点・税別・概算:
| 製品 | 月額(100名) | 特徴 |
|---|---|---|
| KING OF TIME | 約 33,000円(@330円×100) | 打刻シンプル課金 |
| ジョブカン勤怠 | 約 40,000円(@400円×100) | 機能フルセット |
| freee人事労務 | 約 80,000円〜 | 給与込みの上位プラン |
KING OF TIMEは「機能フル開放で@330円」が訴求の中心。ジョブカンは機能ごとにオプション加算がある一方、シリーズ製品(経費・労務・採用)と組み合わせでディスカウントが効きます。freeeは給与計算・年末調整も内包しているため単純比較は難しい。
情シス目線での評価
KING OF TIME
- ◎ 業界標準・社員が慣れている:転職者の学習コストが低い
- ◎ どんな打刻機器にも対応:レガシーIC打刻機の置き換えがスムーズ
- ◎ API・Webhookが充実:自動化しやすい
- △ UIがやや古い:管理画面の操作性は改善余地
- △ 給与計算は別ベンダー必須:マネーフォワード給与・ジョブカン給与等と組み合わせ
ジョブカン勤怠
- ◎ シリーズ統合:労務HR・給与・経費・採用と一体化
- ◎ ITリテラシー低い社員でも使いやすい:UI/UXに定評
- ○ 打刻機器対応も豊富
- △ 大企業向けには機能が薄い:1000名規模では物足りない
- △ シリーズ製品で揃えないと真価が出にくい
freee人事労務
- ◎ 給与・労務・年末調整がワンストップ:会計freee連携も強い
- ◎ API・自動化に強い:Pythonで操作する企業も多い
- △ 複雑なシフト管理は弱い:店舗・現場には不向き
- △ 打刻方式が限定的:ICカード等は外部機器との連携が必要
選び方のフローチャート
Q1: 業態は?
├─ 製造業・現場・店舗 → KING OF TIME or ジョブカン勤怠
├─ オフィスワーカー中心 → どれでも可
└─ プロフェッショナルファーム → freee人事労務
Q2: 給与計算は?
├─ マネーフォワード or PCAなど別 → KING OF TIME
├─ ジョブカン給与で統合したい → ジョブカン勤怠
└─ freee会計を使っている → freee人事労務
Q3: 打刻方式は?
├─ 顔認証・静脈認証など多様性必要 → KING OF TIME
├─ ICカード+スマホで十分 → ジョブカン or KING OF TIME
└─ PC+スマホのみで完結 → freee人事労務
導入時のチェックポイント
- SSO対応:Entra ID / Google Workspace との連携
- 打刻機器の手配:既存ICカードリーダーとの互換性
- シフト・変形労働制の設定:自社制度を再現できるか
- データ移行:過去2〜3年分の出退勤データ移行可否
- 給与計算との連携テスト:データ連携は思った以上に泥沼
- 管理者権限の設計:拠点長・人事・経営の権限分離
まとめ
「業界シェアで安心の KING OF TIME」「シリーズで揃えるジョブカン」「給与一体の freee」 ―― この3つの軸で選べば失敗しません。
情シス365では、勤怠SaaSの選定、ICカード打刻機の選定・キッティング、SSO構築、退職者の自動offboardingまで一貫してご支援しています。
関連記事: