情シスの効率化方法7選|ひとり情シスでもできる業務改善テクニック

情シスの時間は有限

情シス担当者の業務時間は限られています。「もっと戦略的な仕事がしたいのに、ヘルプデスク対応で1日が終わる」——この状況を打破するための効率化方法を7つ紹介します。

着手する前に、1ヶ月だけ問い合わせを記録してください。 「何にどれだけ時間を取られているか」を数えていないと、効果の薄いところから手を付けることになります。

記録するのは日時・依頼者・内容の分類・対応時間の4項目だけで十分です。1ヶ月分あれば、上位3種類の問い合わせが全体の半分以上を占めていることが分かります。そこから手を付ければ、最小の労力で効果が出ます。

この記録は、効率化の効果を示す前後比較のデータにもなります。 「感覚的に楽になった」では、外注や増員の予算は通りません。

方法1:社内FAQの整備

最もROIが高い施策です。「パスワードのリセット方法」「VPNの接続手順」「プリンタの設定方法」など、頻出の問い合わせをFAQ化してSharePointやNotionに掲載します。これだけで問い合わせの30〜40%を削減できます。

ただし、置くだけでは読まれません。 FAQを作ったのに問い合わせが減らない原因は、次のいずれかです。

  • どこにあるか知られていない — 問い合わせが来たときに「ここに書いてあります」とリンクを送る運用を続けると、場所が定着します
  • 検索で見つからない — 社員が使う言葉で書く。「SSPR」ではなく「パスワードを忘れたとき」
  • 古い情報が混ざっている — 一度でも間違った手順に当たると、以降は読まれません
  • 手順が分かりにくい画面のスクリーンショットを入れるだけで、問い合わせ件数は目に見えて変わります

方法2:セルフサービスパスワードリセット

M365のセルフサービスパスワードリセット(SSPR)を有効化すれば、社員が自分でパスワードをリセットできるようになります。パスワード関連の問い合わせは情シスへの問い合わせの中で最も多い項目の一つであり、これを自動化するだけで大幅な工数削減になります。

有効化には、事前の登録が必要です。 認証方法(電話番号や認証アプリ)を登録していない社員は、SSPRを使えません。登録しないまま運用を始めると、「使えると聞いたのに使えない」という問い合わせが逆に増えます。

  • MFAの登録と同じタイミングで案内する
  • 未登録者の一覧を管理センターで確認し、期限を切って登録を促す
  • 入社時の手続きに、登録を組み込む

方法3:入退社対応のチェックリスト化

入退社時のIT対応を標準チェックリストにまとめ、漏れなく実施する仕組みを作ります。さらにPower Automateで承認フローを作れば、人事部門からの入退社連絡→IT対応のタスク自動生成まで自動化できます。

方法4:パッチ管理の自動化

Windows UpdateをIntuneまたはWSUSで一元管理し、自動配信する仕組みを構築します。手動で1台ずつ更新する運用からの脱却です。

方法5:問い合わせの受付チャネルを統一

メール、電話、口頭、チャットと問い合わせチャネルが分散していると、対応漏れが発生します。Teamsの専用チャネルやSharePointのリストなど、1つのチャネルに統一してください。

難しいのは、席まで来る依頼と個人宛のチャットです。 断りにくいうえ、記録が残らないため件数も見えません。角を立てずに移すには、次の言い方が使えます。

「対応しますので、記録用に◯◯(窓口)にも同じ内容を入れてもらえますか」

その場では対応したうえで、記録は窓口に残してもらう形にすると、抵抗が少なく定着します。件数が見えるようになれば、FAQ化や外注の判断材料にもなります。

方法6:定型作業のPower Automate化

ライセンス割り当ての通知、月次のIT資産レポート生成、セキュリティアラートの転送など、定型的な作業をPower Automateで自動化します。M365ライセンスに含まれているため追加コストはかかりません。

方法7:外注の活用

究極の効率化は「自分でやらない」ことです。ヘルプデスク対応、アカウント管理、パッチ管理など、定型業務を外注に任せることで、情シス担当者は企画・戦略に集中できます。

外注に出しやすいのは、手順が決まっていて判断を伴わない業務です。 アカウントの発行・削除、キッティング、パッチの適用状況の確認、一次受付。逆に、投資判断、ベンダー選定、社内調整は社内に残します

空いた時間の使い道を先に決める

効率化の落とし穴は、空いた時間が別の作業で埋まることです。 「余裕ができたら企画をやる」と考えていると、実際には新しい問い合わせや依頼が入り、状況は変わりません。

  • 削減した時間の使い道を、着手前に上長と合意する(例:週の半日をIT計画の作成に充てる)
  • その時間をカレンダーで確保する
  • 成果を月次で報告する — 何に使ったかを見せないと、翌年は「余裕がある」と判断されます

効率化の目的は、楽になることではなく、やるべきことに時間を移すことです。 ここを先に決めておかないと、削減した分だけ業務量が増えて終わります。

まとめ

  • 着手前に1ヶ月だけ問い合わせを記録する。上位3種類で全体の半分を占めることが多い
  • 記録は効率化の前後比較のデータになる。感覚では予算は通らない
  • FAQは置くだけでは読まれない。社員が使う言葉で書き、スクリーンショットを入れる
  • 一度でも古い手順に当たると、以降は読まれない
  • SSPRは事前の登録が前提。未登録のまま始めると問い合わせが逆に増える
  • 席まで来る依頼は、対応したうえで窓口に記録を残してもらう形で移す
  • 外注に出すのは手順が決まっていて判断を伴わない業務。判断は社内に残す
  • 空いた時間の使い道を、着手前に上長と合意する。決めないと別の作業で埋まる

7つの方法をすべて実施すれば、情シスの業務時間を40〜60%削減することも可能です。まずはFAQ整備とSSPRの有効化から始めてください。

情シス365は、ヘルプデスク代行から自動化の設計まで、情シスの効率化をトータルでサポートします。

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日々の問い合わせ対応、アカウント管理、IT資産の管理、ベンダー窓口まで。属人化した運用を引き取り、手順として残る形に整えます。

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