Microsoft 365 Apps 更新チャネル変更の影響と対策|半期チャネル廃止で何が変わる?
何が変わったのか
Microsoft 365 Appsの更新チャネルに、2025年7月から大幅な変更が加わりました。この変更に未対応の企業では、セキュリティ更新プログラムが受け取れなくなるリスクがあります。
主な変更点は3つです。半期エンタープライズチャネル(プレビュー)の廃止、半期エンタープライズチャネルのサポート期間短縮(14ヶ月→6ヶ月)、月次エンタープライズチャネルのサポート期間延長(2ヶ月→3ヶ月)です。
変更の詳細
半期エンタープライズチャネル(プレビュー)の廃止
これまで半期チャネルの事前検証に使われていたプレビュー版が、2025年7月以降更新プログラムを受け取らなくなりました。このチャネルを使い続けているデバイスは、セキュリティ更新が一切適用されない状態になります。
対象のデバイスがある場合は、月次エンタープライズチャネルまたは最新チャネルへの移行が必要です。
半期エンタープライズチャネルのサポート期間短縮
以前は各リリースが14ヶ月間サポートされていましたが、6ヶ月に短縮されました。機能リリースは年2回(1月と7月)で変わりませんが、各リリースのサポート期間が半分以下になったため、更新の適用をこれまで以上に迅速に行う必要があります。
さらに、Microsoftは半期チャネルを「無人デバイス(会議室端末、キオスク端末など)」向けと位置づけ、対話型デバイス(通常のPC)は月次エンタープライズチャネルまたは最新チャネルへの移行を推奨しています。
月次エンタープライズチャネルのサポート強化
月次エンタープライズチャネルのサポート期間が2ヶ月から3ヶ月に延長されました。最新バージョンに加えて直前の2バージョンがサポート対象となるため、ロールバックの猶予が1ヶ月分増えたことになります。
中小企業への影響
放置した場合のリスク
半期チャネル(プレビュー)を使い続けている場合、セキュリティ更新が完全に停止します。既知の脆弱性が放置された状態となり、攻撃対象になるリスクが高まります。
半期チャネル本体も、6ヶ月以内に更新を適用しないとサポート切れになります。以前は14ヶ月の猶予があったため「放置しても大丈夫」だったのが、今は半年で期限が来ます。
多くの中小企業が未対応の理由
この変更は2025年7月に実施されましたが、多くの中小企業ではまだ対応が完了していません。その理由として、そもそも自社がどのチャネルを使っているか把握していない、IT専任者がおらず更新管理に手が回らない、半期チャネルを「安定重視」として選択したまま見直していない、などが挙げられます。
対応手順
Step 1: 現在のチャネルを確認
各PCのExcelやWordを開き、「ファイル」→「アカウント」で現在の更新チャネルとバージョンを確認できます。複数台を一括確認するには、Microsoft 365 Apps管理センターの「在庫」機能を利用するのが効率的です。
Step 2: 移行先チャネルを決定
ほとんどの中小企業には、月次エンタープライズチャネルが最適です。毎月の機能更新を受けつつ、3ヶ月のサポート期間があるため、テスト・検証の猶予も確保できます。
新機能をいち早く使いたい場合は最新チャネル、無人デバイス(会議室端末など)には引き続き半期チャネルという使い分けが推奨されています。
Step 3: チャネルの変更を実施
チャネル変更の方法はいくつかあります。Microsoft 365 Apps管理センターからGUI操作で変更する方法、Intuneの構成プロファイルで一括適用する方法、グループポリシーで設定する方法があります。
管理センターを使った方法が最もシンプルですが、2026年3月時点ではプレビュー機能のため、まず少数台でテストしてから全社展開することを推奨します。
Step 4: 更新管理の運用を整備
チャネルを変更して終わりではなく、月次の更新管理フローを整備してください。テスト端末で先行適用して動作確認、社内マクロやアドインとの互換性チェック、問題なければ全社展開、問題があればロールバック、という流れを月次ルーティンとして定着させましょう。
まとめ
M365 Appsの更新チャネル変更は、IT管理の「放置」が許されなくなったことを意味します。特に半期チャネル(プレビュー)を使い続けている環境は、早急な対応が必要です。
自社の更新チャネルが何か確認し、月次エンタープライズチャネルへの移行を検討してください。更新管理まで手が回らない場合は、情シス代行サービスの活用も選択肢の一つです。
情シス365では、Microsoft 365の更新管理を含むIT運用の代行を月額制でサポートしています。更新チャネルの移行作業についてもお気軽にご相談ください。