MXレコードとは?メールが届く仕組みとDNSの基本をわかりやすく解説
MXレコード(Mail Exchange Record)とは、あるドメイン宛てのメールを「どのメールサーバーが受け取るか」をDNSに登録する設定です。
一言でいうと:MXレコードは、ドメインに届くメールの”宛先ポスト”の住所。これが正しく設定されていないと、メールが一通も届きません。
MXレコードは、SPF・DKIM・DMARCといったメール認証の理解の土台になるDNSの基本です。これらの認証はすべてDNSに設定するため、まずDNSとMXレコードの役割を押さえておくと全体像がつかめます。
メールが届くまでの流れ
taro@example.co.jp 宛てにメールが送られると、次の処理が行われます。
- 送信側サーバーが、宛先ドメイン
example.co.jpの MXレコードをDNSに問い合わせる - DNSが「このドメインのメールは
mail.example.co.jpが受け取る」と回答する - 送信側は、指定されたメールサーバーへメールを配送する
このように、MXレコードは**ドメイン宛てメールの”受信の入口”**を指し示す役割を担います。設定が誤っていたり存在しなかったりすると、メールはまったく届きません。
優先度(プリファレンス値)の意味
MXレコードには、サーバー名とあわせて 優先度を表す数字 を設定します。
example.co.jp. IN MX 10 mail1.example.co.jp.
example.co.jp. IN MX 20 mail2.example.co.jp.
- 数字が小さいほど優先される:上記では、送信側はまず優先度
10のmail1に配送を試みます。 mail1が応答しない場合、優先度20のmail2に配送します。
これにより、メールサーバーを**冗長化(障害時のバックアップ受信)**できます。
クラウドメールのMXレコード例
| サービス | MXレコードの例 |
|---|---|
| Microsoft 365 | example-co-jp.mail.protection.outlook.com(優先度0) |
| Google Workspace | smtp.google.com(優先度1) |
クラウドメールを使う場合は、各サービスが指定するMXレコードに設定するだけで受信が有効になります。
主なDNSレコードの種類
メールとWebを同じドメインで運用する場合、複数の種類のDNSレコードを併用します。
| レコード | 役割 |
|---|---|
| Aレコード | ドメイン名をIPアドレス(IPv4)に対応づける(主にWeb) |
| AAAAレコード | ドメイン名をIPv6アドレスに対応づける |
| MXレコード | メールの受信サーバーを指定する(優先度付き) |
| TXTレコード | 任意の文字列を登録(SPF/DKIM/DMARCはここに設定) |
| CNAMEレコード | ドメイン名を別のドメイン名の別名にする |
MXレコードとメール認証の関係
| 設定 | 役割 | レコード種別 |
|---|---|---|
| MXレコード | メールを受け取るサーバーの指定 | MX |
| SPF | 送信元サーバーの正当性 | TXT |
| DKIM | 電子署名による改ざん検知 | TXT |
| DMARC | Fromとの一致確認とポリシー指示 | TXT |
MXレコードが「受信の入口」を担うのに対し、SPF/DKIM/DMARCは「送信したメールが本物であることの証明」を担います。どちらもDNSに設定する必要があり、メール運用には両方が欠かせません。
まとめ
- MXレコードとは、ドメイン宛てメールを受け取るサーバーをDNSに登録する設定
- 優先度(数字)が小さいほど優先され、冗長化に使える
- メール認証(SPF/DKIM/DMARC)はTXTレコード、受信はMXレコードと役割が分かれる
- どちらもDNSに正しく設定して初めて、安全なメール運用が成り立つ
メール認証の仕組みは メール認証 用語集 から、設定手順は 【2026年版】DMARC・DKIM・SPF設定 完全ガイド をご覧ください。
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